ねがみ くみこ

ねがみ くみこ

私はこれまで、生き物の「表情」に強く関心を持ってきました。
表情は人間の心の動きが最も現れやすく、他者を理解するための重要な手がかりでもあります。動物の表情は人間ほど読み取りやすくありませんが、仕草や行動からその気持ちを感じ取ることができます。
私たちは常に、そのような手がかりから「見えない内面」を想像し続けているのだと思います。
完全にわかり合うことはできないと感じながらも、それでも他者を理解したいという切実な願いが私にとっての“hitodama”なのではないかと思うのです。

今回は人形遊びのように、作ったパーツを即興的に組み合わせ、立体にしていくという試みをしています。複数のパーツで無限の組み合わせが生まれ、組み合わせによって意味合いが変わるところに面白さを感じます。

自己を肯定するということは、泥臭い部分や欠けている部分、完璧じゃない自分を認めることだと思っています。
だから私は、良いところだけを切り抜いて作品にするのではなく、だめなところも含めて自分を愛するような感覚で制作しています。
そのため、あえて汚い部分や不完全さもユーモアを込めて表現しています



<profile>
2006 東京芸術大学美術学部彫刻科卒業、2008 同大学院修了。
主な個展に「ものすごくくだらなくて、ありえないほど品がない」(2020/Gallery花影抄、東京)、「ホルモンと情熱のあいだ」(2023/日南町美術館、鳥取)、「ノーホルモンノーライフ」(2023/岡山天満屋美術ギャラリー、岡山)、「ねがみくみこ-欲望という名のヘッドギア-」(2024/SEIZAN GALLERY TOKYO 凸、東京)、「ときめきはモノタイプ」(2025/キドプレス、東京)など。
MUSEUM OF INTERNATIONAL FOLK ART、日南町美術館に収蔵。